20XX年、ついに人類は「心の浮力」を失った。
人々は「憎むこと」で問題を解決するようになり、争い、傷つけあった。
憎しみは果てしなく連鎖し続け、地上には悲しみが渦巻き、空は嘆きの声で曇った。
疲れ果てた人々には、良い知恵が浮かばず、
「心浮き立つ力」も無くしていたため 愛し合うことも出来ず
暗く沈む「あきらめの夜」ばかりが続いていた。
ある日、日本の東北、気仙沼の岩井崎に、浜の長老と 孫娘である少女が訪れる。
この二人だけは心に泡粒ほどの浮力を残していたので、物事が見えていた。
それゆえに、いつも辛い思いをしていた。
少女の両親は「憎しみの連鎖」のせいで、いつもいがみ合い傷つけあっていた。
その不幸すら、子供たちや親、周囲の人々のせいにし、やがて姿を消した…
岬に立つ「龍の松」にむかって少女は一所懸命に祈った。
「どうか みんな仲良く、平和に暮らせますように…」
そんな孫娘を海を眺めつつ、浜の長老がつぶやく。
「心の浮力さえあればのう…」
その呟きをホヤぼーやが聞いた。
「浮力なら ボクにまかせて」
ホヤぼーやは、「深海の国」から強力な浮力をもつ「うきわ」が沸き上がる場所
「うきわポイント」を知っていたのだ。
あの「うきわ」を人々にくぐらせることが出来れば、「心の浮力」をきっと回復させられる。
そう考えたホヤぼーやは さっそくサメの「リアス号」とともにそのポイントへ向かった。
〜
「うきわポイント」行ってみると、なぜか泡ひとつ沸いていない。
なんと「妬みの心」を餌に大増殖してきた「鬼うきわ」が、浮き上がろうとする
「うきわ」の「浮力」を横取りし、「浮力」が世界に行き渡ることを邪魔していたのだ。
だが数知れない「鬼うきわ」を退治している時間はいまは無い。
まずは一刻も早く新鮮な「浮力」を人々に届けなければならない。
ホヤぼーやは考えた。
「鬼うきわ」の妨害をかいくぐりながら、「うきわ」を人々に効率よく届けるには…
深海に派遣した「サンマ剣」を遠隔操作し、「うきわ」に差し込むことで収獲。
収獲した「うきわ」を近くに待機させた運搬用潜水艦「サンマカーゴ」に
ワープ転送しながら漁を続ける。
そうすれば、ホヤぼーやは浮上してきた潜水艦から「うきわ」を受け取り、
空を飛んで配送するだけで、スピーディーに新鮮な「浮力」を届け続けることができる。
そこで大事なのは、深海で「サンマ剣」を操作するプレーヤーである君の活躍だ。
さあ、急がねばならない。
でも、気をつけて。
「鬼うきわ」たちは「うきわ」のふりをして邪魔してくる。
「鬼うきわ」を回避、排除しながら「うきわ」を集めることは そう簡単じゃない。
君の操作する「サンマ剣」が活躍すればするほど、怒りを募らすやつがいる。
それが「鬼うきわボス」だ。
君が「鬼うきわボス」との最終決戦を戦い抜いて勝利すれば、
ホヤぼーやと一緒に世界中の人々を救うことになるのだ。
さあ、がんばって。
ホヤぼーやも君の活躍に期待しているよ。